【訪問診断(整理収納実作業)】
現在のライフスタイルに合わせた住まい方
~ 次のライフスタイルも見据えて ~
【整理収納実作業編≪整理≫】
整理収納アドバイザー、Minimal Office 専任アドバイザーの関口真衣です。
前3回に渡り、実際のお客様宅でのお片付けの実例をご紹介すると共に、Minimal Officeの整理収納コンサルティングの「訪問診断(整理収納実作業)」というお仕事について、ブログでご紹介しています。
以下のMinimal Office の「訪問診断(整理収納実作業)」当日の大まかな作業の順で、ブログもご紹介しています。
~ 訪問診断当日 ~
④ 事前ヒアリング
⑤ 目標設定
⑥ 整理収納実作業
⑦ 次の目標への計画と課題
前回までのブログは下記をクリックしてください↓↓↓
ブログ1【訪問診断(整理収納実作業)~お客様とご依頼内容について~】
ブログ2【訪問診断(整理収納実作業)~④事前ヒアリング編~】
ブログ3【訪問診断(整理収納実作業)~⑤目標設定編~】
今回のブログでは、⑥「整理収納実作業」についてお話していきます。
■ ⑥「整理収納実作業」
前回のブログでは目標設定についてお話しました。
ここからは、いざ、整理収納実作業に入っていきますが、その前に、是非もう一つだけやっておいていただきたいことがあります。
それは、「TO DOリスト」の作成とスケジューリングです。
目標を達成するために、目標と現状から逆算して、問題点や解決策を洗い出し、やるべきことを「TO DOリスト」にまとめて、スケジュールを立てていきます。
お仕事などでは当たり前にやっているかと思いますが、お片付けでも同様に、「TO DOリスト」を作成し、スケジューリングしていくのです。
手書きやカレンダーに書き込むなど、箇条書きで簡単にで構いません。
「TO DOリスト」を作成することで、達成度が明確になり、課題や進捗も確認できますし、掛かる時間も想定でき時間配分がしやすくなります。
「TO DOリスト」は、できるだけ細分化し、目標と同様、具体的にすればするほど、やるべきことが明確になり、進捗や達成度が一目瞭然で、一つを「終わらせた」という達成感が次の作業へのやる気へと繋がりますので、できるだけ、細かく、具体的なものにしておきましょう。
そして、仮の目標達成日を決めて、実際の作業に取り掛かりましょう。
スケジュールに関しても、是非、できるだけ無理のない、余裕のある形で予定を立てることを心がけてください。
早く片付けたいからといって、お休みの日一日で全部終わらせるなどというハードなスケジュール組みをすると、「時間が足りず終わらなかった…」「疲れてやる気がなくなった…」「形だけでも終わらせよう細部が適当になった…」などと、予定通り進まないことでのイライラや挫折やリバウンドの危険性があります。
そして、「片付いた!」というトキメキや達成感以上に、疲労感や徒労感が勝り、せっかく湧いた「片付けたい」というやる気が、次に繋がらなくなってしまう可能性があります。
忙しい主婦やママ、働く女性は、子供の予期せぬ体調不良や残業など、想定外のハプニングやトラブルに見舞われる可能性があります。
だからこそ、余裕を持ったスケジューリングで、着実にTO DOを熟せるよう取り組んでいきましょう。
いざ、現場での整理収納実作業です。
【整理】
◆ STEP①: 全てのモノを出してモノと向き合う
まずは、和室の押入れに入っているモノを全部出します。
日用品から数十年入れっぱなしのモノまで、写真には写りきらないたくさんのモノが出てきました。
「本当に全部出すのですか?」「全部出さなければなりませんか?」と戸惑い、驚かれますが、本当に一つ残らず全部出していただきます。
そして、モノ一つ一つと向き合っていきます。
◆ STEP②: モノの本質を知る
モノの本質は使われることです。
モノは使われて存在意味を成します。
モノが本来持つ本質的な機能として使われることはもちろんですが、そこにあるだけ、持っているだけといったモノそのものの存在だけで、気分を上げたり、癒してくれる特別な思い入れのあるモノであれば、今機能していなくても、今使っていなくてもモノの存在価値はきちんとあります。
これらモノとの向き合い方については、以前のブログで詳しくご説明しているので、下記をクリックの上、ご参照ください。
モノを全て取り出し、向き合う作業をしていると、「こんなモノ取ってあったんだ」「ここにあったんだ!」と思うモノもたくさんあるかと思います。
そんなモノも含め、まずは、モノ一つ一つに向き合い、「今必要か?」どうかで判断していきます。
今、必要なモノと必要のないモノに分けていきます。
ご主人と奥様の洋服です。一枚一枚、手に取り、ご本人が要不要を判断していきます。
これは、どのお宅でも、どの場所のお片付けでも必ず行う作業です。
一つ一つ手に取り、要不要を判断し、今、必要のない不要なモノを排除します。
要不要を判断していると、時々迷うモノがあるかもしれません。
今後、必要になる、今後、必要になるかもしれないと思うモノに関しては、今、必要なモノではないですが、保留(仮保管)と判断して、今、必要なモノと別に分類しておきます。
又、要不要の判断は、必ず当事者が行います。
洋服であればご本人が、共有のモノであれば、そのモノを使う人全員で要不要を判断します。
他人からすれば不要にみえるモノでも、本人にとっては特別な思い入れや大切な思い出があるかもしれません。
トラブルや揉め事の回避のためにも、いくら家族であっても勝手に要不要を判断せず、必ず当事者が判断するようにしましょう。
例えば、今回のお客様のお家でも、ご主人が独身時代から集めていたLPレコードやお子様が小さい頃の作品や卒業証書や学生時代の思い出の品なども多数出てきました。
ご主人のコレクションであるレコードは紙袋を利用し、ラベリングして仮収納しておくことにしました。
ご主人のレコードは、本人でないと要不要の判断ができないので、紙袋に入れて、ご主人のレコードと判るようにラベリングして、一カ所にまとめて収納し、後日、ご主人のご帰宅時にご判断いただけるようにしました。
今はもう使わないけれど、壊れているけど、思い出があるからなど、捨てられないモノは、人毎に思い出BOXを作り、保管しましょう。
息子さんが学生時代に使っていた部活用品も息子さんの思い出BOXに収納しておくことにしました。
今回のお客様のお宅でも、息子さんのファーストシューズや絵など、ご夫妻が息子さんの思い出の品として保管していたものに始まり、息子さん自身が取ってあった、部活用品や卒業証書など様々なモノが色んなところから出てきました。
以前、お孫さんが誕生された時に、息子さんが赤ちゃんの頃の産着を取っておいたものを息子さんに見せた際、息子さんから「こんなモノも取っておいてくれたの?ちっちゃーい!なんだか嬉しい」と言って喜んで貰えたのが嬉しくて、息子のモノは捨てられないというお話を奥様からヒアリング時に聞いていたので、息子さんご自身が取ってあったモノとご両親が息子さんの為に取っておいたモノをひとまとめにして、息子さんの思い出BOXとして保管して、息子さんにお譲りすることをご提案しました。
そして、息子さんが遊びにいらっしゃった際などに、息子さんご家族と一緒に思い出話などをしながら、息子さんにご確認いただき、要不要を判断するか、収納スペースに余裕があるのであれば、将来、息子さんにマンションをお譲りになる際に、思い出BOXも一緒に譲り、息子さんご自身にご判断を委ねればいかがですかとご提案させていただきました。
◆ STEP③: 整理の狙いを明確にする
お客様の今回(現在)のお片付けの目標(狙い)は…
「現在のライフスタイルに合わせ、押入れを有効活用し、楽で快適な生活を目指す!」
「和室に溢れるモノを片付けスッキリさせる!」
「今、必要なモノを見極めて、不要なモノはこの機会に処分する!」
と決めました。
これらを叶えるには、いざどういうことを目指せばよいかと具体的にしていくと…
こんな風になりました。
これらをもう一度、頭にインプットして、常に念頭におき作業していきます。
◆ STEP④: 狙いからグループ分けする
和室で使うモノ、和室で今必要なモノ以外の不要なモノが取り除けたら、次に、モノを目的毎、人毎、アイテム毎に分類していきます。
ご主人、奥様の今必要な洋服を人毎、アイテム毎、季節毎に分けて分類した状態。
洋服の場合は、人毎、アイテム毎、更には、季節毎、目的毎に分類すると、使う時に便利になります。
◆ STEP⑤: 使用頻度で更にグループ分けする
STEP④で分類したモノを、更に、同じ動作、同じ時期に使うモノをまとめたり、使用頻度や優先順位に合わせてグルーピングして分類していきます。
洋服でいえば、夏服と冬服、通年で使うモノを分類してグルーピングするなどです。
今は、夏なので、今、冬服は必要ではありませんよね。
だから、夏に使うモノを優先的に集めるのです。
奥様の趣味でいえば、書道であれば、書道で使う書道用具を一カ所にまとめる、裁縫であれば、裁縫時に使うアイテムをひとまとめにするなどです。
和室を利用しない趣味の用品は逆に和室や押入れから除外します。
和室や押入れからすると、必要のないモノとなりますので、使う場所に移動します。
今回のお客様の場合、和室の主な用途は…
奥様が… 着替える、趣味の書道と裁縫を行う、洗濯物を畳む
ご主人が… 着替える、寛ぐ、就寝する
孫や来客が… 遊ぶ、寛ぐ、宿泊する
であり、正直、これらの動作や作業に関するモノ以外は、和室や押入れには不要なモノとなります。
但し、今回のお客様のお宅の場合、これらの和室で使うモノを全て押入れに収納しても、スペース的にはまだ余裕がありそうで、且つ、和室の押入れがお客様宅で一番大きな収納であり、奥行きのある収納であることなどから、他の部屋の用途とモノの収納量を考慮しても、息子さんの思い出の品やご主人のコレクション、奥様の仕事の保管資料など、捨てることはできないが保管しておく必要のあるモノ、つまり、ほぼ保管しているだけの使用頻度の低いモノを収納するのにはもってこいだと判断して、和室では使わないモノも押入れに収納する必要があるモノと判断しました。
ここまでくれば、お片付けの「整理」が終了です。
「整理」とは、不要なモノを取り除き、必要なモノだけにすることです。
お片付けは「整理」と「収納」が常にセットになります。
「整理」は必ず「収納」の前に行います。
「整理」と「収納」の順番は、絶対に逆転しません。
お片付けで失敗する方の大抵は、「整理」作業を省いて、収納用品を買い揃えたりして、いきなり「収納」に取り掛かり、見た目だけを変えよう、整えようとするから失敗したり、継続できなかったりするのです。
モノを全て出し、不要なモノを取り除き、分類が終わったら、つまり、「整理」が終わったら、これらの分類したモノを今の生活、理想の生活に合わせて、使う時のことを考えて、「収納」していくのです。
お客様の和室の押入れもいよいよ「収納」段階に入ります。
この続きは、次回に。
次回の整理収納実作業編≪収納≫もお楽しみに!
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