衣替えがチャンス!クローゼットの整理収納
「モノとの向き合い方とモノの手放し方」No.2
整理収納アドバイザー、Minimal Office専任アドバイザーの関口真衣です。
年に数回の衣替えの時期。
あなたの持っている洋服を見直し、クローゼットを整理整頓、片付ける絶好の機会です。
ということで、前回のブログより、衣替えをモデルケースに「モノとの向き合い方とモノの手放し方」というテーマでお伝えしています。
「モノを捨てられない」
「モノを捨てるのが苦手」
「モノが増え続けて困っている」
「モノを減らしたいけどどうすればよいの?」
「片付けたいけど、どこから手をつけたら良いか判らない」
という、ご相談をよく受けるので、前回のブログでは、まずは、「モノとの向き合い方」ということで、「今、使うモノ」、「今、必要なモノ」の選別とはどのような作業をするのかということを、衣替え時の洋服の選別作業を例にお伝えしました。
今回は、「モノの手放し方」ということで、「今、使わないモノ」「今、必要ではないモノ」と認定をされてしまったモノは、その先どうすればよいのかということについてお伝えしていこうと思います。
【モノの手放し方】
◆ 「一軍」ではない洋服を2つに分類する
衣替え時、あなたは、洋服を一つ一つ手に取り、洋服と向き合い、「今、使う服」「今、必要な服」を選別しました。
そこで、残念ながら「今、使う服」「今、必要な服」ではない 、つまり、「一軍」に留まれなかった「今、使わない服」「今、必要のない服」と認定された洋服たちの行く末ついてです。
衣替え時に、「高かった」「気に入っている」などの感情は一切無視して、「今、使うかどうか?」「今、必要かどうか?」だけで判断し、「一軍」の服、つまり、使用頻度が高い服を選び出しました。
ここまでの「一軍」の洋服を選ぶ作業は、それほど難しくはなく、大抵、どなたでもできるのです。
ただ、ここからの作業が、モノを捨てられない人、片付けが苦手な人が悩み、苦労することが多いようです。
それは、「使う」「必要」と判断され「一軍」と認定された洋服より、実際は、数も多く、それぞれに今まで所有しつづけた理由があり、その理由も様々だからです。
例えば…
「買ったとき高かったから」 (だけど、正直長い間使ってない)
「デザインが好き」 (だけど、他の服とコーディネートしづらいから使わない)
「気に入っている」 (だけど、いざ着ると似合わない)
「痩せたらまた着たい」 (だけど、今はきつくて着られない)
「プレゼントで貰ったから」 (だけど、正直好みではない)
「着る機会があれば着たい」 (だけど、正直、着る機会がない)
「着やすいから」 (だけど、もうボロボロで家着にしか使えない)
こんな洋服たちです。
これらの洋服たちにもう一度、日の目を見せてあげるか、「今の私には必要ない」と納得して、気持ちよく手放してあげるか、以下のルールで、分類①又は分類②に分けていきましょう。
その際、これらの洋服は全て「今、使わない服」「今、必要ではない服」、つまり、「持っていただけの洋服」であるということを忘れないでください。
そして、前回のブログでもお伝えしましたが、「モノの目的は使われること」であるということを、常に念頭に置いて作業してください。
分類①:
今シーズン着るかもしれない、又は、着たいと思う、未練が残る、まだ要るかもしれないと迷う「二軍」の洋服。
【「二軍」の洋服とは】
「一軍」扱いはできないが、今シーズン必要かもしれない、着るかもしれない、未練が残り、「まだ要るかもしれない」という迷う洋服たちのことです。
「二軍」として、今シーズン中だけ、本当に使わないか、必要でないか、思い出さないか、未練はないかどうかを試すためにも残しておいてOKです。
もし、必要になったり、使うことがあれば、もちろん堂々と「一軍」復帰させることも可能です。
但し、今シーズン一度も必要になることがなく、着ることがなければ、実際は、2シーズン一度も着なかった洋服となります。
その現実を受け入れて、次回の衣替え時は、分類②の「もう必要のない服」として認定して、きちんと「手放し先」を考えてあげるようにしましょう。
また、「二軍」の収納は以下を参考に、ルールを決めて収納するようにしましょう。
【「二軍」の洋服の収納のコツ】
■「一軍」の洋服とは、必ず隔離して収納する。
■ 「一軍」の洋服や他のよく使うモノの邪魔にならない場所に収納する。
■ 使いたいときにすぐに取り出し、すぐに使える状態で収納しておく。
■ クローゼットに入るだけ、収納ケース1つ分だけ、ダンボールに入る分だけと収納場所や収納グッズの容量に合わせて、所有する量を決定する。
分類②:
もう着ない、着られない、似合わない、形が古いなどの理由で完全に必要ではない洋服。
「二軍」にすら残れなかった、今のあなたにはもう必要ないと認定された洋服たちのことです。
今使う「一軍」の洋服やまだ必要な「二軍」の洋服を使いやすく収納し、片付けをしやくするためにも、これらに使っていたスペースを明け渡しましょう。
今はもう使わない、もう必要ないと認定されたモノではありますが、今まであなたが大切にしてきたモノたちですので、きちんと手放し先を考えてあげましょう。
これら「必要のないモノ」の手放し先については、以下の【モノの手放し方と手放し先】をご参考ください。
基本の分類は、「二軍」と「もう必要のないモノ」の2つですが、もしかすると、それ以外に当てはまらないモノもあるかもしれません。
着るという本来の洋服としての機能はもう果たさないけれど、思い出や愛着がたくさんあり、身近に置いておきたい、傍にあるだけで安心すると特別な思い入れがある洋服などです。
例えば、お子様の産着やファーストシューズ、昔、お母さんに編んで貰ったセーターなどです。
それらは無理に手放す必要はありません。
大切なモノできちんと存在価値があるのですから、ただ取っておくのではなく、きちんと保管しておきましょう。
収納する際は、それらは「着る」訳ではないので、衣類としてクローゼットにしまっておくのではなく、人ごとに「思い出BOX」などを作って、洋服とは別モノとして、ご本人が納得できる形で収納し、大切に保管しておきましょう。
◆ モノとは
繰り返しにはなりますが、モノの目的は使われることです。
だから、自分が大事にしてあげられないモノなのであれば、自分より大切に扱ってくれたり、使いたい人に譲る方がモノにとっては幸せです。
モノを「手放す」「捨てる」ことが苦手な方は、おそらく、幼い頃から「モノを大切にしなさい」と育てられてきた背景があるなどして、「モノを粗末にしてはいけない」「モノのは大切にするものだ」と自然に身に付き「モノは簡単に捨ててはいけない」、「手放す」「捨てる」ということは「モノを粗末に扱うことだ」と思い込み、躊躇してしまっているのだと思います。
だから、そんな「モノを大切にしたい」という強い思いのあるあなたにだからこそ、きちんと理解していただきたいのです。
「モノを大切にすること」は、決して「モノを捨てずに持っておく」ということではありません。
つまり、「モノを大切にしない」ということは、「モノを捨ててしまう」ことではなく「モノを使わない」ことなのです。
「まだ使えるのに…。」
「まだ着られるのに…。」
とは思うけれど、実際、自分は使っていないし、置きっぱなし、しまいっぱなしで、正直、大切に扱えているとはいえない。
それは解っているけれど、いざ「手放す」「捨てる」となると罪悪感が…。
もし、そう思うモノがあれば、まずは「手放す」ことは「捨てる」のではなく「譲る」と考えてみてはいかがですか。
◆ モノを手放すということ
モノを「手放す」ということは、必ずしも、モノを「捨てる」ということではないのです。
そして、「手放す」ということが、必ずしも「モノを粗末にする」ということではないのです。
正に、先の分類作業で、分類②に該当した、今の自分には「必要のないモノ」の取り扱い方についてです。
今のあなたには「必要のないモノ」ではあるけれど、今の誰かにとっては、「必要なモノ」であるかもしれません。
あなたがついこの間まで、「まだ使えるのに…」「まだ着られるのに…」と思っていたモノであれば、おそらく、「今、使いたい」「今、欲しい」と思う人はきっといるはずです。
だから、「捨てずに人に譲る」のです。
私はこの考え方で、随分救われました。
以前の私は「今は使わないとはいえ、一時期は、気に入り、大事に使い、大切にとっておいたモノだし…」とモノをゴミとして出すことへの抵抗や罪悪感があり、又、洋服などは、半透明のゴミ袋に入れて出すことに、心配や不安を抱き、モノを「手放す」ということに躊躇していました。
だから、使わないモノをすぐにゴミ袋に入れてゴミとして出すのではなく、罪悪感を紛らすためにも、リサイクルショップに持って行ってみることにしたのです。
そこで、ほぼ全てのモノを買い取りをして貰えたのです。
「私の要らないモノがこんなに売れるの!」
という驚きと嬉しさもありましたが、それ以上に、
「買い取りをして貰えた」
⇓
「人に譲れた」
⇓
「ゴミとして捨てずに済んだ」
⇓
「思っていたほどの罪悪感はない」
⇓
「手放すことが悪いことではないんだ」
⇓
「片付いて気持ちがいい」
という感情が生まれたのです。
この体験がものすごく大きかったのです。
「手放す」ことが必ずしも「捨てる」ということではないと実感できた瞬間でした。
だから、あなたにも伝えたい!
まずは、あなたの要らないモノをすぐゴミ袋に入れてゴミとして出すのではなく、リサイクルショップに持っていきましょうと。
◆ モノの手放し先
「モノの手放し方や手放し先が判らないから片付けられない」
という声も良く聞きます。
モノの手放し先は、お住まいの地域によって、モノの種類や状態によって、買い取りか引き取りかなどのモノの手放し方によっても大きく異なりますが、以下の手放し先①~④を参考に、あなたの大切にしていたモノにぴったりの手放し先探しのヒントにしていただければと思います。
手放し先①:リサイクルショップ(買い取り・引き取り)
あなたの「必要のないモノ」の手放し先の一つ目は、リサイクルショップです。
あなたの「必要のないモノ」を必要とする誰かにReuse(リユース)、つまり、そのままの形で再利用してもらうのです。
一言でリサイクルショップといっても、全国展開するような大型店から街の昔ながらのリサイクルショップ、インターネット店舗のみのお店まで様々あります。
取り扱い品も、一店舗で洋服から家電家具まで総合的に買い取りが可能な店舗から、ブランド品だけ、オフィス家具だけと専門品に特化したお店まで様々です。
買い取り方法も、従来からの店舗に持ち込む「店頭買取」から、インターネットでダンボールが送られて来て、それに詰めて送り返し、見積査定して貰える「宅配買取」、電話一本で自宅まで来て査定して貰える「出張買取」など色々ありますので、お住まいの地域や自家用車の有無、モノの量や大きさによって使い分けると良いと思います。
総合リサイクルショップとして全国展開する代表的なものとしては…
■ BOOK OFFグループ (オフハウス・ブックオフその他)
■ トレジャーファクトリー
■GEOグループ (セカンドストリート)
■ キングファミリー
■ Wonderグループ (ワンダーレックス他)
■ エコリング
などがあります。
我が家は、最低でも衣替えをする年2回は、私と家族が「使わないモノ」として認定したモノをもって、近くのリサイクルショップを2軒ハシゴするのが恒例になりました(笑)。
なぜ2軒なのか?
経験上、1軒目で買い取りして貰えなかったモノでも、2軒目で買い取って貰えることが多いのです(笑)。
そして、最終的に、買い取られなかったものは、2軒目で引き取って貰うという流れが通例です。
そうなんです!
衣類や靴などは、買い取り不可の商品でも、大抵のモノは引き取って貰えるのです。
回収ボックスが置かれている店舗もあります。
譲れるモノはとことん譲る(笑)。
そうすれば、自分でゴミとして出すものは、正直、ほとんどなくなります。
私が住む地域は、ゴミ袋が有料なので、結果、家計にも優しく助かっています。
是非、みなさんも自分のお住まいの地域のリサイクルショップを調べて、まずは、手放し先の第一段として、誰かに再利用してもらうReuse(リユース)で「人に譲る」を体験してみてください。
手放し先②:自分で販売・譲る (買い取り・引き取り)
あなたの「必要のないモノ」の手放し先の二つ目は、業者に買い取って貰うのではなく、自分でインターネットサイトやアプリを通して、直接、必要とする個人に販売したり、譲ったりする方法です。
インターネット版のフリーマーケットのようなものです。
こちらも必要としている誰かに再利用してもらうReuse(リユース)の形です。
販売する際は、ヤフオクやラクマを代表するオークションサイト、フリマアプリでは、CMなどでもよく目にするメルカリなどに自分で出品して取り引きするのです。
世界最大級のオークションサイトebayなどで、ボーダレスに世界規模で販売することも可能です。
あとは、譲ったり、引き取り希望の場合は、ジモティーなどの無料広告掲示板を利用することもできます。
これらインターネットサイトやアプリの普及で、売る楽しさや売れる喜びも感じながら、いつでも気軽にモノを手放せるようになりました。
我が家でも、人気ブランド品や未使用品などの状態の良いモノの「手放し先」として利用することがあります。
いざ、始めてみると、それほど難しくはないですが、ただ、慣れが必要だったり、それぞれに特徴や注意点もありますので、トラブル回避のためにも、各取引方法や注意点をよく理解した上で、チャレンジしてくださいね。
手放し先③:引き取って貰う (引き取り)
あなたの「必要のないモノ」の手放し先の三つ目は、回収ボックスなどです。
あなたの「必要のないモノ」を回収・再生して、再資源化したり、再利用したりするRecycle(リサイクル)です。
最近では、サスティナビリティー、ボランティア、リサイクルの観点から、様々なプロジェクトがあり、引き取り用のリサイクルボックスを設置したり、積極的に不用品を回収する店舗も増えてきました。
例えば、ユニクロ・ジーユーは、リサイクルBOXが店頭においてあり、自社製品専用ではありますが、古着の回収が可能です。
世界を良い方向に変えていく UNIQLO Sustainability
H&Mでは自他社製品を問わず、しかも洋服だけでなく、布製品であれば、タオルやシーツなども引き取りして貰えます。しかも、500円分の割引クーポンを貰えたりします。
このように、あなたの不用品を必要とする誰かの為に、何かの為に譲ることも可能となってきました。
是非、活用してみましょう。
手放し先と手放し方④:ゴミとして出す (処分する)
あなたの「必要のないモノ」の手放し先の四つ目は、自治体のゴミ収集です。
「手放し先」の最終手段です。
残念ながら、種類やモノの状態、年式などによっては、買い取り、引き取りが不可能なモノも出てくると思います。
その場合は、お住まいの自治体のゴミ回収のルールに則って、正しく分別して処分しましょう。
先日、ちょうど家の近くの工事現場で以下のような看板を見かけました。
「分ければ資源 混ぜればゴミ」
良い言葉です。
手放し先が同じ自治体のゴミ収集であっても、正しく分別しなければ、モノの行く末は変わります。
何も考えず、分別せずに、可燃ゴミとして出せば、ただのゴミ。
古布として資源ゴミとして出せば、リサイクルされ、もう一度同じ製品に再生されたり、全く違う製品に形を変えて再利用されます。
同じ手放し先でも、正しく分別するかどうかで、モノの結末は大きく異なってくるのです。
ゴミという言葉はついていますが、ゴミではなくなる可能性もあるのです。
あなたが大切に使い、取っておいたモノ。
だから、モノの行き先をきちんと見極め、モノを手放すことは、モノにとっては本望なのではないでしょうか。
モノは、最後まで丁寧に扱って貰い、天寿を全うできたと言えるのではないのでしょうか。
モノを手放すのが必ずしも悪いということはありません。
お住まいの地域によって、モノによって手放し先は変わるかと思いますが、かつての私と同じようなモノを捨てるのが苦手なあなたも、自分と家族が要らないモノは、他人に譲るという気持ちで、①~④の手放し先を検討し、手放されてはみてはいかがでしょうか。
そうすれば、モノと誰かの為になり、また自分の為にもなるはずです。
そして、その行動が、自然と「Reuse(リユース)」や「Recycle(リサイクル)」だけでなく…
■ そもそも無駄なモノは買わない
■ できるだけゴミを出さない
■ 一旦買ったモノはできるだけ長く大切に使う
■ できるだけ、兼用や代用、繰り返して使えるモノを買う
■ 不要なモノや余計なモノは貰わず「結構です」と断る
などの
「Reduce(リデュース)=廃棄物そのものをできるだけ減らすこと」
「Refuse(リフューズ)=断るのこと」
などの「3R」「4R」が意識せずとも、身についてくるはずです。
今回は、衣類に関してお伝えしてきましたが、モノへの考え方、手放し方については、基本どのモノも同じ考え方です。
お家に溢れているモノ、モノのお片付けに困っている方、是非、「捨てる」ではなく「譲る」の気持ちでチャレンジしてみてください。
もちろん、自分だけでは難しい方、お気軽にお問合せください。
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