【訪問診断(リフォームのご相談+整理収納実例)】
リフォームすべき?これからどう暮らす?
~ 仲良し大家族のこれからの住まいと住まい方を考える ~
【①母屋約14帖の洋室のお片付け編≪No.7≫】
整理収納アドバイザー、Minimal Office 専任アドバイザーの関口真衣です。
「仲良し大家族のこれからの住まいと住まい方を考える」というタイトルでMinimal Officeのお仕事の実例のご紹介しています。
本題に入る前に、まずは、前回までのおさらいから。
今回ご紹介しているお客様の主なご相談、ご依頼内容は以下のようなものです。
【主なご相談内容】
■ 近いうちに、同居家族が増えるため、家族間で部屋の入れ替えを予定している。どのように片付ければよいか?
■ 大家族で、モノも多く、モノを捨てるのが苦手な家族もいる。
■ 幸い、敷地や家は広く、どうにかなっているが、片付かない。
■ 片付けへの手の付け方、モノの手放し方がわからない。
■ 水まわりのリフォームの話も出ているが、本当にやるべきか?いつやるべきか?リフォームをするのなら、どの位、どの規模やるべきか?どんなリフォームが考えられるか?
■ 大家族で、意見が分かれ、まとまらない。
まずは、水まわりの リフォームのご相談について、過去4回のブログで、それぞれ以下のような内容をご紹介してきました。
(下記のブログNo.をクリックすれば過去の記事を読むことが出来ます。)
ブログNo.1:
今どき珍しく、羨やむ程に団結力がある、仲良し大家族であるお客様の家族構成について。
ブログNo.3:
ヒアリングを踏まえ、建物と各部屋の現状を拝見させていただいた上での私なりの感想と考察。そして、リフォームを検討していただく際に、参考やご判断材料にしていただくための仮のリフォーム案①(できるだけ予算とリフォーム範囲を抑えたプラン)について。
ブログNo.4:
リフォーム案①を更にバージョンアップさせた、ご家族の今、そして、これからの住まい方により寄り添う形で、お客様が、これから先も変わらず「大好きな家に住み続けたい」「残したい」とより強く思い、より愛着を持ってお家に接したくなるような、より快適性や利便性を追究したプラン、リフォーム案②について。
次に、ご家族間で、住まいの場所を入れ替える、敷地内引っ越しに向けて、又、先に見据えるリフォームに向けてへのお片付けに関するお悩みについて、以下の順で、ご紹介してきました。
ブログNo.5:
お片付けをする際に大切な、「整理の狙い(目的)を明確にする」作業について。
ブログNo.6:
お片付けレクチャーとモノの仮置き場づくりを兼ねた物置1のお片付けの様子について。
物置1のお片付けを通して、整理収納のポイントや作業の流れをお客様にご理解いただきました。
そして、今後、お片付けを進めていく中で、出てくるであろう作業途中になるモノや分類に時間を要するのモノの一時的な保管場所と今の時期は使わない季節外用品などの収納場所がしっかりと確保できました。
これで、作業の中断や日々の生活への影響を恐れず、忙しいご家族がそれぞれ、仕事や育児の合間を利用しながら、ご自分のペースで、どんどんお片付けを進めていくことが可能となりました。
ということで、計画したお片付けの作業順通りに、物置1に続き、①母屋の約14帖の洋室のお片付けに取りかかりました。
今回のブログでは、こちらをご紹介していきます。
以下が、今回お片付けした、長男ご家族の引っ越し先である、①母屋の約14帖の洋室のBefore写真です。
【①母屋約14帖の洋室 Before】
部屋の北西壁面の押入れの写真です。既に布団など、一部のモノを出した状態です。
約2間分の広さの大きな押入れですが、布団、洋服、本に至るまで、ご両親からご兄弟、お子様たちのモノまで、様々な人の様々なモノが混在したまましまわれている状態でした。
こちらを、長男ご家族の専用収納とするため、空にしていきます。
又、こちらの押入れには問題があるとのこと。
他の部屋の押入れなどでは特に問題はないのに、なぜか、この部屋の押入れだけ、中でも、向かって左側の押入れに湿気がこもりやすく、カビが発生するとのお話でした。
こちらについても、原因を究明していきます。
【①母屋約14帖の洋室 Before】
部屋の南東側の写真です。こちらには机などの家具の他、ご家族の色んなモノが点在しています。
①母屋約14帖の洋室のお片付けの狙い(目的)
■ 長男ご家族以外のモノを基本的にゼロにする。
■ 長男ご家族の今の暮らし方にあった快適な部屋に変える。
■ 随時、搬入されてくる予定の長男ご家族の家具やモノを、新生活に合わせて使いやすくレイアウトし、収納する。
■ お子様がご自分のモノを自分で出したり、片付けたりできる空間にする。
■ 長男の奥様の好みに合わせたインテリアを楽しめる空間にする。
これらを目指し、ご家族全員で、整理、分類しつつ、各自が必要なモノは、それぞれの部屋やそのモノを使う場所に移動させ、今、使わないもの、今すぐに判断できないご家族のモノは、物置1の仮置きスペースに移動させながら、長男ご家族の引っ越しをスムーズに、更には、ご帰国される次男ご家族を余裕をもって迎えられるよう、ご家族皆さんで協力しながら作業を進めていきます。
まずは、物置1のお片付けの時と同様、すべてのモノを押し入れや部屋から出していきました。
押入れからモノがどんどん出されていきます。
モノを一つ一つ手に取り、一つ一つ要不要を判断していきます。
今回のお客様は、決断力があり、要不要など、物事の判断スピードが割と速いご家族でしたが、物置1のお片付けで要領を得たからか、更に、分類作業のスピードが上がり、モノの整理がどんどん進んでいきました。
長男の奥様とお母様で、部屋や押入れから出したモノの分類作業をしている様子。
そして…
さすが、仲の良いご家族!
今回は、お母様がお片付けに参加されたのですが、長男の奥様が、物置1のお片付けで学んだやり方やポイントをお母様に教えたり、フォローしながら、どんどん作業を進めていきました。
お片付け計画での配慮事項であった…
■ 当日の整理収納実作業に参加できたご家族が、参加できなかったご家族にやり方やポイントを教え、リーダーとなって、今後の片付けを進めていけるようにする。
が、早速、見事に実践できています。(拍手!!)
更に、人ごと、アイテムごと、目的ごと、使う時期、場所ごとに、モノを分類していきます。
「要不要の判断は本人が行う」という基本にのっとり、ご不在の家族のモノなど要不要が判断できないモノや分類に時間がかかりそうなモノは、仮置きスペースである物置1に移動させていきます。
押入れのモノがどんどんなくなっていきます。
天袋は手付かずですが、押入れのモノを全て出し終わりました。
ただ、やはり大家族。
モノの量も多く、ここでタイムアップ。
残念ながら、①母屋約14帖の洋室のお片付けの完成形は見ることはできず、この日の作業は、これにて終了となりました。
引き続き、お客様には、お片付けを進めていただき、後日、改めてAfter写真などはご紹介致しますね。
お片付けに関しては、残念ながら、完成を見れずでしたが、押入れのモノがなくなり、押入れの全容が見れたので、お片付け前に伺っていた、湿気とカビのお悩みについて、可能な範囲で調査し、私なりの考察と考えられる対処法をお伝えしました。
問題とお悩み:
他の部屋の押入れなどは問題ないのに、なぜか、この部屋の押入れ、特に向かって左側だけ、湿気がこもりやすく、カビが発生する。
【考察】
レンジフードの位置
屋外のレンジフードの排気フードの位置
小屋裏や壁内の確認まではできませんでしたが、押入れや外部の状況、図面などから総合的に判断すると、キッチンのレンジフードのダクトが下記の図面のように、押入れ上部の小屋裏を通り、屋外に排出されていると推測できます。
調理などで発生するあたたかい空気が、小屋裏のダクトを通る際に、冷たい外気などで冷やされ、寒暖差による結露が発生している可能性があり、それが蓄積され、湿気やカビの原因になっているのではないかと考えました。
冷たい空気や結露(水)は、下へ下へと移動していきます。
行き場をなくした、冷気や水が押入れの小屋裏や壁内にたまり、湿気となり、黒ずみやカビの発生へと繋がっているのだと思います。
更に、この押入れが北西に配置されていること、しかも、この地域は、夏は暑く、冬には雪が降ったり、割と寒暖差の大きな地域であるということからも、お客様がおっしゃる「なぜか、押入れの向かって左部分だけカビが発生する」ということとちょうど黒ずみやカビが多く発生している部分が押入れの左隅部ということからも、屋内外の寒暖差によるレンジフードのダクト部の結露が主原因と考えて間違いないのではと思いました。
根本的な解決法は、寒暖差を小さくして結露をなるべく発生させないようにするしかなく、その為には、断熱・気密工事が必要になることをお伝えしました。
だから、キッチンのリフォームをする際には、小屋裏のダクト部と押入れ外壁の断熱工事と気流止め設置工事も合わせてされることをお勧めしました。
根本的な原因を解決しない限り、湿気や結露の発生をゼロにはできませんが、できる限り、湿気やカビの発生を少なくするために、今できること、やっておくべきこともお伝えしておきました。
【湿気やカビの発生をできるだけ少なくするための今できる対処法】
■ 押入れは、すのこを利用したり、モノを置く際に、壁との間に隙間を設けるようにし、又、モノを詰め込みすぎないなどに気を付けて、上下左右前後に空気の通り道を設け、空気が常に流れるようにする。
■ 洋服や紙類などカビが発生しやすいモノを収納しない。
■ カビが発生したりして困る大切なモノは収納しない。
■ 小まめに換気し、掃除する。
■ 襖を開けておく、襖を外して利用するなど、できるだけ押入れ内に空気を籠らせないようにする。
■ 積極的に除湿剤、除菌剤などを利用する。
■ 送風機や扇風機などで風を当てる。
■ 密閉できるケースなどに入れて収納する。
といったところです。
これらに注意しながら、収納するしかありません。
こういう状況をみると、設計事務所での設計時に気をつけていた、気密と断熱がいかに大切であることがよくわかります。
ということで、今回のブログはここまでです。
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