【訪問診断(リフォームのご相談+整理収納実例)】
リフォームすべき?これからどう暮らす?
~ 仲良し大家族のこれからの住まいと住まい方を考える ~
【物置1のお片付け編≪No.6≫】
整理収納アドバイザー、Minimal Office 専任アドバイザーの関口真衣です。
「仲良し大家族のこれからの住まいと住まい方を考える」というタイトルでMinimal Officeのお仕事の実例のご紹介しています。
今回ご紹介しているお客様からの主なご相談、ご依頼内容は以下のようなものです。
【主なご相談内容】
■ 近いうちに、同居家族が増えるため、家族間で部屋の入れ替えを予定している。どのように片付ければよいか?
■ 大家族で、モノも多く、モノを捨てるのが苦手な家族もいる。
■ 幸い、敷地や家は広く、どうにかなっているが、片付かない。
■ 片付けへの手の付け方、モノの手放し方がわからない。
■ 水まわりのリフォームの話も出ているが、本当にやるべきか?いつやるべきか?リフォームをするのなら、どの位、どの規模やるべきか?どんなリフォームが考えられるか?
■ 大家族で、意見が分かれ、まとまらない。
まずは、水まわりの リフォームのご相談について、過去4回のブログで、それぞれ以下のような内容をご紹介してきました。
(下記のブログNo.をクリックすれば過去の記事を読むことが出来ます。)
ブログNo.1:
今どき珍しく、羨やむ位に団結力がある、仲良し大家族であるお客様の家族構成について。
ブログNo.3:
ヒアリングを踏まえ、建物と各部屋の現状を拝見させていただいた上での私なりの感想と考察。そして、リフォームを検討していただく際に、参考やご判断材料にしていただくための仮のリフォーム案①(できるだけ予算とリフォーム範囲を抑えたプラン)について。
ブログNo.4:
リフォーム案①を更にバージョンアップさせた、ご家族の今、そして、これからの住まい方により寄り添う形で、お客様が、これから先も変わらず「大好きな家に住み続けたい」「残したい」とより強く思い、より愛着を持ってお家に接したくなるような、より快適性や利便性を追究したプラン、リフォーム案②について。
水まわりを中心とするリフォームについては、以上のような形で作業を進め、引き続き、ご家族で、今後の住まい方や理想の暮らし方を話し合い、時期、予算、リフォーム内容を煮詰めていただくこととなりました。
次に取りかかったのが、お片付けに関するお悩みです。
前回のブログNo.5では、お片付けをする際に大切な、「整理の狙い(目的)を明確にする」作業についてお話ししてきました。
狙い(目的)=理想の暮らしとは何か?
どのように暮らしたいか?
どのように使いたいか?
狙い(目的)が違えば、整理のプロセスも収納のプロセスも変わってきます。
お片付けより前に、水まわりのリフォームのご相談から取り掛かることで、お客様が、ご自分の理想の暮らしをイメージしやすくなり、理想の暮らしを手に入れるためには、「何か必要か?」が見え、整理と収納の狙い(目的)が具体的になります。
ゴールが具体的になれば、「ゴールに達するためには何をすべきか」も明確になり、道筋も見え、整理収納に対するモチベーションが上がってきます。
今回のブログでは、そんなお客様の士気が上がった状態で行った、実際のお片付けについてご紹介していきます。
【整理収納コンサルティング(整理収納実作業)】
2ヵ月後、海外より帰国する次男ご家族のために、長男ご家族が、現在お住まいの②離れ(作業場2階)の2LDKを明け渡し、現在、長女と三男の寝室に使っている①母屋の約14帖の洋室にお引っ越しされる予定です。
長男ご家族は、今より、占有できるスペースが狭くなることもあり、時間の経過と共に増えてしまったモノたちをこの機会に整理して、引っ越しを楽に、そして、これからの生活を快適に迎えようとお片付けをしたいとのことでした。
又、引っ越し先の①母屋の約14帖の洋室に関しても、押入れには、ご両親の洋服をはじめ、ご兄弟やお子様のモノなど色々な人の色々なモノが混在している状態でした。
そこで、長男ご家族の敷地内引っ越しというこの機会に、先の水まわりリフォームも視野に入れて、ご家族全員で、お家の片付けに取り組みたいとのことになったのです。
今回の整理収納コンサルティング(整理収納実作業)は、大家族で、人も、モノも多く、且つ、引っ越しまで、時間があまりないということで、整理収納するにおいて、以下のような懸念材料がありました。
考えらえる懸念材料
■ 今回だけでは作業時間が足りない。
■ 力仕事を依頼する男手が不在 。
■ 連休中で、お子さまたちが家にいて、全員参加が無理。(交代参加や断片的になる。)
■ 家族全員が揃わず、一気には片付づけられない。
■ 次男家族の帰国まで、あまり時間がない。
これらを考慮し、大人数でも、今後、お客様ご自身でも、お片付けが継続できるように、以下のことを踏まえ、お片付け計画を立てました。
■ お片付け計画
お片付け計画での配慮事項
■ 当日参加できるご家族に、実践を交え、レクチャーしながら、整理と収納の基本を身に付けてもらう。
■ 当日の整理収納実作業に参加できたご家族が、参加できなかったご家族にやり方やポイントを教え、リーダーとなって、今後の片付けを進めていけるようにする。
■ ご家族全員で一度に時間を取ることは難しそうなので、仕事や家事、育児の合間を利用しながら、たとえ、短時間であっても、各自のペースで、少しずつ、断片的にでもお片付け作業が進められるようにする。
■ 整理収納の最中、仕事、育児や家事で一時中断したり、ご家族の判断待ちなど中途半端な状態になったとしても、できるだけ、現在の生活に支障を出さない状態で一時中断できるようにスペース面でも配慮する。
■ 効率よくお片付け作業が行えるように、仮のモノの置き場(仮の定位置)を設け、家族が情報を共有できるようにする。
ということで、まずは、①母屋(引っ越し先)に隣接していて、あまり広すぎないが、大量の不用品が出てくると予想された物置1のお片付け実作業を通して、整理と収納の流れやポイントを理解していただくことにしました。
そして、お片付け後の物置1は、
物置1のお片付けの狙い(目的)
■ ご家族全員の季節外用品の収納場所。
■ 整理収納作業中は、仕訳品などの仮保管場所。
■ 整理収納作業が終われば、家族の思い出の品など使用頻度は低いが残しておきたいモノの収納場所。
として機能し、しまっているモノがわかりやすく、取り出しやすく収納されている状態にする。
という、物置1のお片付けの狙い(目的)を達成できるように、進めていくことにしました。
その他にも、お片付けするにあたり、人数が多いので、行き違いなどで、整理済みモノと整理前のモノが入り交ざらないようにしたり、又、効率よくある程度まとめて、リサイクルショップに持って行ったり、ゴミとして出したりできるように、「人に譲るモノ置き場」や「処分品置き場」などの仮置き場を下図のようにお客様と一緒に決めておきました。
又、処分品置き場については、ある家族には不要でも、ある家族には必要なモノである可能性があるので、一定の期間置かれていたモノを処分するというルールを設けることにしました。
そして、先の配慮事項を盛り込み、お片付け作業は以下の順で進めていきました。
【作業順】
順1.物置1
整理のレクチャーを兼ねて、実作業をしながら、整理収納のポイントややり方を身につける。(参加した人が、今回、参加できなかったご家族にレクチャーする。)
片付け後の物置1は、季節外家電などの収納や仕分け品の一時的な仮置き場として利用する。
順2.①母屋の約14帖の洋室
ご両親からご兄弟、子供たちのモノが多数混在している状態なので、家族全員で、整理、仕分けしつつ、今、使わないもの、今、判断できないご家族のモノは物置1に移動させながら、長男ご家族の引っ越しのためにも、なるべく早く片付けていく。
ご長男家族の新生活をイメージしながら、家具などのレイアウトを決め、随時搬入されてくるモノを使用頻度や目的に合わせ、使いやすく収納していく。
順3.②離れの2LDK
長男ご家族のモノしかないので、整理のレクチャーと実作業をもとに、少しずつでも整理を進め、男性や人手がたくさんあるときに、随時、搬出搬入してもらえる状態に、どんどんまとめていく。
では、早速、物置1のお片付け作業開始です。
【物置1】
物置1の写真です。母屋からも近い位置にあり仮保管場所としては便利です。
【物置1Before】
季節家電、おもちゃ、愛用品や思い出の品、様々な人の様々なモノがびっしりしまわれています。
約4帖の物置1には、季節家電、お子様たちのおもちゃ、ご兄弟の愛用品や思い出の品など、様々な人の、様々なモノが混在して、床を埋め尽くす位に、びっしりモノがしまわれている状態でした。
STEP1:全てのモノを出しモノと向き合う。
物置1から出してきたモノたち。これはまだ一部です。
物置1にしまわれていたモノを一つ残らず出していきました。
物置でも、お部屋でも、引き出しでも、片付ける場所にあるモノは、一度、一つ残らず全て出し、一つ一つモノと向き合うことが大切になります。
この「モノを出す」という作業をすると、大体のお客様が、「こんなにあったの?」とその量に驚かれます。(今回のお客様もそうでした。笑)
モノの量に驚き、少し怯みそうになりますし、狭い場所などでは、置き場に困り大変ですが、面倒でも、少しずつでも構いませんので、必ず、一度、「全てのモノを外に出す」という作業を行いましょう。
STEP2: 本人が要不要を判断し、人ごと、アイテムごと、目的ごとに分類していく。
物置1から出したモノを一つずつ手に取り、分類している様子。
物置1から取り出したモノを一つずつ手に取り、要不要を判断し、人ごと、アイテムごと、目的ごとに分類していきます。
要不要の判断は、必ず本人が行い、又、複数人で使用するモノは、それを使用する人全員で判断して、要るものと要らないものに分けていきましょう。
そうすれば、トラブルも回避できると思います。
今すぐ判断できず、ご家族の判断を仰ぐなどの必要があるモノは、人ごとに分けておいたり、後でじっくり見返し、分類したいモノなどは、アイテムごとに分けておき、後程、改めて、判断、分類ができるようにしておきます。
「ここにあったんだ~」
「懐かしい~」
と、これまたあるあるで、懐かしいモノ、久しぶりに見るモノなどがたくさん出てきて、誘惑に負け、手が止まりそうになりますが、そこはグッと我満。
まずは、モノを一つずつ手に取り、テキパキと分類していきます。
必要ないと判断されたモノ。壊れたものや汚れが酷く、人には譲れないものなどです。
壊れたり、汚れが酷く、人にも譲れないようなモノなど、必要ないと判断したモノは、処分品仮置き場としたビニールハウスに移動し、一定期間保管の後、自治体のゴミの分別ルールに合わせて、なるべくまとめて出すことにしました。
譲るモノ。最終的には、誰(どこ)に譲るかに分類して、譲るまで仮保管しておきます。
まだまだ使えるがもう必要のないモノなど、人に譲るモノは、知り合いににあげるもの、リサイクルショップに買い取りして貰うものなど、目的に分けて更に分類しておき、いざというときに、すぐに、人に譲れる状態で仮保管しておきます。
譲るモノを載せた軽トラック。リサイクル品・譲るモノの一時保管場所まで運びます。
そして、仕訳けた譲るモノは、軽トラックに載せて、リサイクル品・譲るモノの一時保管場所である物置2に運び、一時保管しておきました。
STEP3:気持ちよく使えるようにお掃除する。
物置1のモノを全て外に運び出し、掃除する様子。
全てのモノを外に運び出した物置1を、今後の暮らし方や目的に合わせて、快適に使えるように、キレイにお掃除しておきます。
STEP4:狙い(目的)に合わせてグループ化する。
不要なモノを取り除き、必要なモノだけの状態になれば、狙い(目的)に合わせてグループ化していきます。
つまり、季節用品、子供のおもちゃ、旅行グッズなど、アイテムや目的、使用時期など使い方に合わせて、グループに分けて分類していくのです。
グループは、人であったり、イベントなどの目的であったり、季節であったり、アイテムごとであったり、使い方や時期によって、つまり、狙い(目的)によって、分け方が変わります。
STEP5:使用頻度、優先順位で、更にグループ化する。
今回は、物置1についてお話しているので…
物置1のお片付けの狙い(目的)は…
■ ご家族全員の季節外用品の収納場所。
■ 整理収納作業中は、仕訳品などの仮保管場所。
■ 整理収納作業が終われば、家族の思い出の品など使用頻度は低いが残しておきたいモノの収納場所。
として機能し、しまっているモノがわかりやすく、取り出しやすく収納されている状態にする。
です。
先のグループ化で分けた季節用品を、人、使用時期、使用頻度に分けて更に分類し、使用場所や保管場所にそれぞれ移動させるのです。
今、これからすぐに使う季節用品は家の中に移動しますが、今、そして、しばらく使わない季節外用品、つまり、今回でいえば、扇風機やスキー用品などを物置1に移動させて収納することになりました。
STEP6:使い方や使用頻度、モノの特性に合わせて収納していく。
物置1にしまうモノを、使用頻度やモノの特性に合わせて収納していきます。
使用頻度が高いモノや取り出しにくいものは、出入口からなるべく近いところに収納して取り出しやすくしたり、重いモノや落下して危険や壊れる可能性があるものは、下の方に収納するなど配慮して収納していきます。
収納場所の使いやすさは、中→下→上の順です。
取り出し時の動作を考慮して、滅多に使わないモノや軽いモノなどは上段を利用、頻繁に使うものは、背伸びしたり、屈んだりせずとも使える、使いやすい中央寄りの位置に収納するなど、モノのしまう位置に配慮すれば、使いやすさが向上し、モノの稼働率が上がります。
又、整理収納作業中の仮保管中の仕訳品などは、奥にしまうと、どうしても忘れたり、埋もれてしまったりする可能性があるので、モノの存在が忘れられないように、嫌でも目が行ってしまう入口そばや、あえて、邪魔になる通りなどに置いて、見えないプレッシャーをかけて、なるべく早く処理されるように促すことも大切です。
以下が、物置1のBeforeとAfterの写真です。
【Before】 【After】
物置1に入ってすぐの写真です。
モノが減り、かなりスッキリしました。
物置1に入ってすぐ、つい目のいく場所に、仕訳待ち中の仮保管用の青いコンテナが置いてあります。
物置1のドアを開ける度に、その存在がプレッシャーをかけ、お片付けへと背中を後押ししてくれます(笑)。
【Before】 【After】
物置の奥側の写真です。
当初、約4帖の物置には、モノがびっしりしまわれていましたが、しまうモノがなくなりました(笑)。
つまり、今回、当初物置1にしまわれていたモノたちは、不要なモノを取り除き、きちんと分類して、モノが本来あるべき場所、使われる場所に移動させると、物置1に収納するモノは、入口近くの既存ラック1つ分弱しかなくなってしまったということです。
きちんとモノと向き合い、要不要を判断し、用途や使用場所、人などに分類して収納するだけで、これから、各お部屋を片付けることで出てくる、仮保管品や季節外用品を十分に収納できるだけのスペースが確保できました。
もし、お片付け作業が断片的になっても、家族が不在でも、仕訳品をお部屋に置かずに、物置1に移動させれば、日常生活の邪魔になることもありません。
上のAfeter写真でもお判りの通り、今回の物置1の収納については一時的なモノです。
物置1の本来の収納計画や定位置決めは、お部屋のお片付けを終えた後になります。
実際に、各部屋をお片付けし、仕訳品などの一時保管品がなくなった時点で、物置1にしまうモノたちをもう一度、使用頻度、使用時期、アイテム、目的、人別に分けて分類、収納し、モノの定位置を作っていくのです。
そして、それを家族全員に周知、共有できれば、誰もが使いやすい物置として、本来の機能を発揮するようになります。
ということで、物置1のお片付けはここまでです。
実際に、お片付け作業しながら、お片付けの順序やポイントをお客様にご理解いただき、そのお片付けを通して、今後のお片付けで出てくるであろうモノの一時的な仮保管場所や収納場所も十分に確保できたので、次は、①母屋の約14帖の洋室のお片付けに取り掛かります。
Minimal Officeは、いつだって、家庭と仕事を両立しようと頑張る女性の味方です。
もし、Minimal Officeの整理収納コンサルティングにご興味をお持ちいただきましたら、まずは、お電話かメールで、お気軽に、無料相談をご利用ください。
Minimal Officeでは、今回のお客様ように、リフォームをすべきかどうかのご相談から、引っ越し前のお片付け、衣替えと合わせたお片付けなど、お客様のご希望と理想の暮らしに合わせたタイミングと内容で、整理収納コンサルティングすることが可能です。
10月中の整理収納コンサルティング、訪問診断(整理収納実作業)もまだまだ可能です。
衣替えのタイミングで、などのご相談なども可能です。
ブログの最下部にMinimal Office カレンダーがございますので、Minimal Office ホームページと合わせてご覧ください。
では、次回のブログもお楽しみに!!