【訪問診断(リフォームのご相談+整理収納実例)】
リフォームすべき?これからどう暮らす?
~ 仲良し大家族のこれからの住まいと住まい方を考える ~
【考察と費用をできるだけ抑えるリフォーム案①のご提案編≪No.3≫】
整理収納アドバイザー、Minimal Office 専任アドバイザーの関口真衣です。
前2回のブログより、「仲良し家族のこれからの住まいと住まい方を考える」というタイトルでMinimal Officeのお仕事の実例のご紹介しています。
前々回のブログでは、今どき珍しく、羨やむ位に団結力がある、仲良し大家族であるお客様の家族構成について、ご紹介しました。
前回のブログでは、お客様の住まいとヒアリング内容について、ご紹介しました。
今回のブログでは、ヒアリングを踏まえ、建物と各部屋の現状を拝見させていただいた上での私なりの考察と、リフォームを考える場合、ご参考としていただくために、ご提案した仮のリフォームプランについてをご紹介していきたいと思います。
まずは、おさらいの意味も込めて、お客様のお宅の現況平面図(必要箇所を抜粋)と主なお悩みのメモが以下の通りです。
【現況平面図(必要箇所を抜粋)】
※オレンジ色部が収納です。
続いて、リフォームするならば、お客様が新調したいと考えている、キッチン、洗面台、浴室に関わる各室の現況写真です。
【LDK現況】
【洗面脱衣室現況】
【浴室現況】
【トイレ現況】
【廊下現況】
ヒアリングし、建物の外部を含め、現況を拝見した上での、全体的な私の感想と考察は…
【私の感想と考察】
■ 建物の造りなども丁寧で、特に、構造的、建物的な問題等はなさそうに見受けられるので、建物自体はすぐにリフォームや大規模修繕の必要はないと思われる。但し、これからも長く住むであろうお家であることから、屋根、外壁、床下などの建物本体の耐久性に関わる部分については、早めに専門家による点検調査を実施し、早めのメンテナンスを心がけておいた方が良い。
→今後、ご家族がどのようにこの家を使っていくか、どのような住まい方を求めるかによって、リフォーム範囲と内容は大きく変わってくる。
■ ご家族の皆さんが気に入り、約30年経った今も、変わらず家族が使いやすいと思う間取りで、お手入れもきちんとされている素敵な日本らしいお家。建物自体の造りもしっかりしているし、平屋なので、補強や、増改築などの手も加えやすい。将来的にも、簡単に、壊して建て替えることをだけを考えるのではなく、住まい方を見直しながら、計画的に手を加え、できることであれば、ご家族皆さんで大切に住み続けていって欲しいと思う建物です。
■ お客様が検討している住宅設備機器の交換については、使い方や頻度、メンテナンス状況、設備機器の種類によっても違いますが、住宅設備機器の耐久年数は、一般的に、10~25年と言われます。
お客様のお家は、幸い、壊れたりはしていないが、やはり、古くなっていたり、劣化している箇所は所々見受けられます。安全のためにも、又、設備機器の交換することによって得られる、家事負担を軽減、快適性アップ、維持光熱費の削減などの観点からも、大家族であること、まだ住み続けようと思うお家であることを考えても、近いうちに設備機器交換しておくべきだと考えます。
■ 意見が分かれている個室の増築に関しては、お子様たちが、今すぐに個室を必要としてはいないこと、ご姉妹が同性であること、今後の家族のご同居人数の推移が不明確なこと、又、今の同居人数が、限りなくMAXに近いと考えられること、離れなど別棟の建物もあり、敷地も広いことから、現時点では、個室の増改築には手を付けない方が良いと考えます。もう少しお子様が大きくなってからなど、家族の暮らし方や方向性がある程度定まった時に、部屋割りなども含め、改めて考える方が良いと思う。
■ 当時の造りや仕様のため、仕方がない部分もあるが、経年劣化や傷みなどがやや見受けられる箇所がある。
→早めの点検と劣化箇所は、早めの修繕や補修を勧める。
(リフォームするのであれば、同時施工が効率的。)
■ 水廻りの広さ確保は、建物の寸法的に、製品交換だけでは限界があり、間取りをいじらない限り、劇的な変化は考えにくいと思われる。現在は、複数人での入浴も多いこと、将来的には、お子様が大きくなり、又、女性が多く、鏡の前に立つ機会も増えたり、ご両親が高齢になることが想定されるので、絶対的な広さ拡大のためにも、水廻り部分のみ、増築も視野に入れても良いかもしれない。
(詳しく調べる必要はあるが、敷地、外観的には、増築は問題ないと思われる。)
■ 水廻りの防寒、防湿、防汚対策を万全にするには、床、壁、天井、窓等のリフォームが必要。
→予算をどこまでかけられるかで内容や規模は変わる。
■ 今後の家族の動きは不明確だが、家族の仲が良く、離れて住んでも、帰省など往来が頻繁に見込まれたり、家業からも家族や親族、地域の方が集まる場となるのは今後も変わらなさそうに思う。そのため、リフォームをするのであれば、設備機器の交換だけでなく、LDKや水廻りなど家族全員が集まり、使う場所は、もう少し、快適さや気持ち良さまでを求めて、リフォームも取り入れてよいと思う。
→どこまでの快適さを求めるか。予算をどこまでかけられるかによる。
ざっくりと、こんなことをお伝えさせていただきました。
そんなことで、いざ、リフォームするとなれば、どんなことが考えられるか、どんなことができるかを、大きく分けて2案、ご提案、お話させていただきました。
■ リフォーム案①
水廻り設備を新調するだけなど、間取り(壁位置)は、基本的にいじらず、予算を抑え、最低限のリフォームをする場合のご提案が一つ目です。
とはいえ、予算がどのくらいか、どの位のもの(仕様・性能・機能・快適性、見た目など)を求めるかによって、リフォーム内容は変わり、一概には言えません。
リフォームの場合は、精密調査が必要になったり、実際、機器を取り外したり、壁を解体すると、傷みが激しく、修繕箇所が増える、筋交いなど構造材が絡むなどして、計画通りに進まないなど、想定外のことが往々にしてあります。
又、どうせキレイにするならと、リフォーム箇所の他に、壁紙も張り替えようなどとリフォーム範囲が拡張することもよくあります。
ですので、今時点では、こんなことが考えられ、こんなことができる可能性があるという程度にはなりますが、最低限のリフォームからグレードアップしたらこんなことができるよ、というご提案をさせていただきました。
以下が、その提案内容をメモしたリフォーム変更案①の平面図です。
間取りはほぼ、現況の平面図から変わっていません。
【リフォーム変更案①】
文字が細かく見づらいと思いますので、具体的にご提案した内容を説明すると…
【LDK】
・キッチン本体を交換する。
・昔のキッチンより、今のキッチンは、全体的に収納力はアップしています。更に、観音扉タイプより引き出しタイプを選べば、奥のモノも取り出しやすく、たくさん収納することができます。よく使う食器なども収納できます。また、食洗機を設置することで、家事の時短にも繋がり、又、大家族分の食器をしまう大きな洗いカゴが不要になり、天板を作業台として広く使うことができるようになります。
家電などもキッチン本体に収納を設ければ、より天板が広く使え、複数人で並んでの作業がしやすくなり、ダイニングテーブルを調理作業に使う必要がなくなります。
万が一、キッチンが特注サイズになり、割高になるのであれば、既成寸法のキッチンにして、それ以外をキッチンに合わせて造作収納を作るも可能です。
それらも考慮してキッチン本体を選べばよいと思います。
・LDKの傷んだ床を補修する。
・床張りは施工順序的にも初期の段階の作業になりますので、床材の交換となると壁にまで影響を及ぼしたり、大規模な工事になってきます。いつでも簡単にリフォームできる訳ではないので、いずれ補修するのであれば、キッチン本体などの交換に合わせて、点検、補修、修繕、張替えなどをした方が効率的だと思います。床の下地材などに問題がなければ、床材を上張りすることも可能です。その場合、仕様は限られますが、費用は抑えられます。
・食器棚やTVボードの配置を入れ替える。
・配線などその他の問題がなければ、食器棚をよりキッチン側に配置するなど、動線や作業を考慮して、既存の収納位置を入れ替えると使いやすくなりそうです。そうすれば、食事の準備や食器の片付けの動線も短くなり、今よりもっと食器棚を有効利用できるようになるはずです。又、TVを見ている人の前を行ったり来たりする必要もなくなります。食器棚に食器を収納する際は、収納高さなどに配慮すれば、子供たちにお皿出し入れなどのお手伝い促したり、冷蔵庫から自分で、飲み物を出して飲むなどの自立を促すことに繋がるので、ママの家事の負担の軽減を期待できます。
もし、予算に余裕があるのであれば、ローボードタイプや上下セパレイトの収納などに交換すれば、空間がより広く感じられ、すっきりした印象をもたらすこともできます。
【浴室】
・現在の在来浴室はそのままに、その内側に入るサイズのユニットバスに交換する
・現在の在来浴室はそのままに、その内側に入る小さいサイズのユニットバスに交換すれば、安価に抑えられ、寒さは緩和するかもしれないが、より浴室は狭くなってしまいます。正直、現在の浴室寸法、大家族のお客様のお家には不向きなリフォームだと思われます。
⇓ グレードアップ
・内壁を解体の上、断熱材を充填などしてユニットバスに交換する。
・外壁、窓は弄らず、内壁を解体の上、新たに断熱材を充填、防水、気密処理し、寸法に合うユニットバスを設置する。(寒さ・湿気緩和)
正直、今の浴室寸法があまり大きくないので、キレイで快適にはなりますが、天井なども低くなる分、今よりも狭く感じると思います。
→浴室のリフォームは、最低でもこの位のリフォームからは必要になると思われます。
⇓ 更にグレードアップ
・窓に内窓などを取り付ける。
・窓自体は弄れないので、内窓や取り換え窓などを施工する。
(寒さ・結露軽減)
【洗面脱衣室】
・洗面化粧台を新しいものに交換する。
・現況のままの配置で、洗面化粧台だけ新しいのもに交換する。同じ間口600mmの洗面化粧台でも、現行品の方が機能や収納が充実しているので、収納不足が緩和される。
⇓ グレードアップ
・洗面化粧台の位置を変え、収納も造作し、洗面化粧台を新しいものに交換する。
・洗面化粧台の位置、水栓位置を変更して、洗面化粧台を新しいものに交換する。
洗面化粧台を移設するので、窓はそのまま、内壁は解体することになるため、壁内に断熱材を新たに充填し、更に、水栓設置と収納のために壁をふかし、窓枠一体型の収納を造作する。そうすれば、洗面脱衣室の寒さが緩和されるだけでなく、タオルや小物などの収納が確保できる。洗面化粧台の位置を変えるだけだが、洗面化粧台の正面に立つことが出来るようになる上に、動線が絡むことがなくなり、着替えなどの動作スペースも広くなり、お子様の着替えや洗濯作業なども楽にできるようになります。
⇓ 更にグレードアップ
・窓に内窓などを取り付ける。
・窓自体は弄れないので、内窓や取り換え窓などを施工する。
(寒さ・結露軽減)
【トイレ】
・何も変えない。
・現況そのままでもOK。
⇓ グレードアップ
・男性便器撤去、新しい便器に交換、収納を設置する。
・新しい便器に交換、男性便器撤去。
上部にストック品などのための収納を設置する。
⇓ 更にグレードアップ
・床材を変える。
・床タイルを塩ビシートやフローリングに交換する。
(寒さ緩和・掃除など維持管理が楽になる。)
⇓ 更にグレードアップ
・建具を変更する。
・開き戸から片引き戸に変更。
(スペース拡大。動線がスムーズに。)
⇓ 更にグレードアップ
・窓に内窓などを取り付ける。
・窓自体は弄れないので、内窓や取り換え窓などを施工する。
(寒さ・結露軽減)
ざっくりいうと、以上です。
間取り(壁位置)を弄らなくても、大まかに伝えても、これだけのリフォームの可能性があります。
先にもお伝えしたように、お客様の予算がどのくらいか、どの位のもの(仕様・性能・機能・快適性、見た目など)を求めるかによって、リフォーム内容は変わってきます。
ここばかりは、お客様にしか決められないことになりますので、Minimal Officeは、お客様が「知る」ことをお手伝いし、可能性や選択肢を増やしていただき、決断のきっかけにしていただいたり、決めかねているモヤモヤの解消や決断や判断の後押しする材料をご提供していきます。
続いて、ご提案させていただいた変更案②についてです。
次は、もう少し大がかりなリフォームになりますが、これからも住み続ける家ということで、より快適性や家の魅力や愛着度を上げるため、水まわりの部分のみ増築するリフォーム案をご紹介しました。
そちらのご紹介は、次回のブログに続きます。
次回もお楽しみに!
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